松戸市の観光農園「湯浅栗園」(松戸市紙敷3)が8月29日から今シーズンの栗拾いの受け入れを始めた。
代表の湯浅長久さんが35年ほど前に栗園を始め、現在は娘の尚子さんが運営している。1.5ヘクタールの農園で、およそ90本の栗の木を無農薬で栽培。例年、8月末から9月下旬にかけて収穫できる。
出雲、国見、筑波の3つの品種を育てている。尚子さんは「出雲は実が大きく育ち、皮が濃い茶色で見栄えがする。国見と筑波は皮があめ色で、実の大きさは中くらいだが、甘みは出雲より強い」と話す。現在は出雲が収穫時期を迎えており、9月上旬から国見が、中旬から筑波が採れるようになるという。
無農薬での栽培については、「虫に比較的強い品種を選んで栽培している。枝をせん定して日当たりを良くし、春・夏に刈った下草やイガをそのまま残して肥料にすることで、自然の状態を保つよう心がけている」と話す。
園内は蚊が多いので、栗拾いは帽子、長袖、長ズボン、長靴かスニーカー、首から下げるタオル、軍手、虫よけスプレーまたは携帯型蚊取り線香の持参を呼びかける。栗は実の中の虫や虫の卵を殺す薫蒸処理をしていないため、常温で保存すると虫が出てくることがある。「持ち帰ってすぐにゆでるか、ファスナー付きビニール袋に入れて冷蔵庫か冷凍庫で保存を」と尚子さん。
「2019年9月に千葉県を襲った台風で、半分以上の木が折れてしまった。折れた木はその部分から病気になり弱ってしまうため、一昨年の冬に50本ほどを植え替えた。古い木を切ったことで日当たりが良くなり、残った木にさらに大きい実が付くようになった。新しく植えた木も順調に成長している。この機会に来園してもらえたら」とアピールする。
開園日は9月2日・4日・7日・10日・13日・15日・18日・19日・21日・23日。営業時間は10時~12時。入園無料。拾った栗は1キロ800円で販売する。栗拾いのみで、園での直売は行っていない。入園にはメールで予約が必要。雨天営業、荒天・強風時休園。