柏市を拠点とするロックバンド「RebellioN(リベリオン)」が、新型コロナウイルス感染拡大のため自宅待機を余儀なくされている人々へのメッセージソング「守候(Shouhou)」のミュージックビデオを4月1日、ユーチューブで公開した。
「守候(Shouhou)」タイトル画面。「守候」は中国語で「待つ」という意味
RebellioNは2010(平成22)年に結成された3人組ロックバンド。メンバーはボーカルの張ヶ谷健さん、ギタリストの山崎恒輔さん、ドラマーの賀川瑛統さん。全員23歳で、張ヶ谷さんは松戸市、山﨑さんは柏市出身。
同楽曲は、新型コロナウイルス感染拡大によって自宅待機を余儀なくされている人々に「この場所で待っていよう」と呼び掛けるバラード曲。今年結成25周年を迎え、中国全土で年間60本を超えるライブを行っている中国の人気ロックバンド「布衣(ブーイー)」とRebellioNが、国境を超えた遠隔作業で共同制作した。歌詞は中国語で、日本語の字幕付き。
布衣のボーカル、LaoWu(ラオウー)さんとRebellioNは、日本国内でのイベントで共演するなど以前から親交があったという。中国での新型コロナウイルス感染拡大がピークを迎えていた今年2月上旬、LaoWuさんからRebellioNに同楽曲の制作依頼があり、LaoWuさんが中国でボーカルのレコーディング、RebellioNが日本で楽器とコーラスのレコーディングを行った。「なるべく早くこの曲を中国で公開したい」というLaoWuさんの強い思いから、制作期間およそ1週間で2月中旬に中国で公開された。
楽曲が制作された2月上旬は、日本国内での新型コロナウイルスの感染者は10人台にとどまっていたが、その後感染者が急増。日本を含む世界各地で外出・自粛・禁止などの措置が取られている。「守候」(「待つ」という意味)という言葉が持つ重みを改めて認識したRebellioNのメンバーは、このミュージックビデオのメッセージを「今こそ日本をはじめ全世界の人々に届けるべきだ」という思いを込め、中国での公開から遅れてユーチューブ公開に踏み切った。
山崎さんは「あの時LaoWuが『早くこの曲を形にしなければ』と焦っていた理由が、今なら痛いほど分かる。自分自身と大切な人を守るために、不要不急の外出は避け自宅待機をしよう。それがこのコロナウイルスに対する一番の対策だということを、このミュージックビデオを通して一人でも多くの人に伝えたい」と話す。