矢切特別支援学校(松戸市中矢切)で12月14日、矢切地区を中心とした災害をイメージするための「減災マップ」を作るワークショップが開かれた。
「自分の命」「大切な人の命」を守る術をみんなで考えるためマップ作りを通じ災害をイメージすることを目的とした同講座。同校の林田かおる校長は「私の自宅は市外にあるため学校のある地域をあまり知らない。減災マップ作りを通じて私たちのいる土地を知りたいという思いがあった」と話す。
講師の鈴木光(ひかり)さんは、建設コンサルタント会社で約9年間、環境と防災分野に従事し、主に自治体の地域防災系各区の策定や図上訓練支援、企業のBCP(緊急時企業存続計画)策定などの業務に携わってきた。現在は工学院大学客員研究員で「減災アトリエ」を主宰している。
減災地図作りは、自衛隊の災害図上訓練でも使われているDIG(災害想像ゲーム)の手法を使って、地図に自宅や防災拠点、スクールバスルート、浸水予想区域などを書き込んで災害をイメージした。
同校のある矢切地区は水没することが分かり、教職員や保護者からは「スクールバスが学校を出た後、子どもたちと連絡がとれなくなる」「迷わず逃げる場所を知ることができた」などの意見が出されていた。
鈴木さんは「同校の開かれた学校づくりの一環として防災拠点の役割と『地域を知り、災害に備える』ことの重要性を広く知ってもらうきっかけになってくれれば」と話す。