「御忌(ぎょき)まつり」が4月25日~27日、東漸寺(松戸市小金、TEL 047-345-1517)で開かれる。
東漸寺は1481年、経譽愚底運公(けいよぐていうんこう)上人が根木内に開創した浄土宗の寺院。その約60年後に現在の場所に移築され、江戸時代初期には関東十八檀林の一つとされるなど幕府の保護を受けた。徳川家康の肖像画、水戸黄門としても知られる水戸光圀の書簡などの文化財が保存されているほか、樹齢340年の桜や梅、紅葉など四季の自然がある。
「御忌まつり」は浄土宗の宗祖である法然上人の命日の法要「御忌大法要」に由来する祭り。東漸寺では1735年から御忌大法要を行っており、当時は法然上人像「香衣円光東漸大師遺像」を担いで約1カ月かけて東漸寺の末寺35カ寺を巡り、4月25日に東漸寺に戻る日程だった。浄土宗の僧侶や信者だけではなく、各宗の僧侶も参加して行ったといわれる。
25日は、法然上人像をかついで練り歩く「香衣円光東漸大師渡御」と稚児行列を東漸寺幼稚園から本堂まで東漸寺の周辺で行った後、稚児一人一人に聖水を授ける「稚児聖水灌頂(かんじょう)式」、浄土宗総本山の知恩院(京都市)布教師の川野真広さん、雅子さん夫妻による法話と二胡の演奏、檀信徒のみが参列する御忌大法要を行う。
25日~27日には東漸寺の参道や周辺に植木商や飲食の露店が並ぶ「御忌縁日」を行う。
住職の鈴木悦朗さんは「御忌大法要は法然上人をしのび、ご恩報じの念仏供養をする浄土宗の大事な法要。今年は浄土宗開宗850年の年でもある。280年余り、東漸寺を中心に連綿と受け継がれてきた御忌大法要を、次世代を担う子どもたちに伝えていきたい」と話す。
渡御・稚児行列は10時30分~11時30分、法話と二胡の演奏は13時~14時、縁日は10時~20時。観覧無料。