洋菓子店「8 memoire(ハチメモワール)」(松戸市七右衛門新田)が7月1日、オープンした。
「8 memoire」外観。「おばたファーム」の直売所に併設している
店はブルーベリー、野菜などを生産する農園「おばたファーム」の直売所に併設している。店主の林優衣さんは洋菓子をネット販売しながらなか、2020年におばたファームでブルーベリーの収穫をする農業ボランティアに参加し、ブルーベリーのおいしさに感動。「農家とつながるお菓子屋さん」という同店のコンセプトを思いついたという。
その後、イチジク農園「ファーム根本」(幸田)のキッチンを借りて菓子を製造し、千葉県内のマルシェに出品したり、カフェに納品したりして販売する形態を2年ほど継続。おばたファームの直売所の建て替えに合わせて、直売所を同農園と共同経営する形で実店舗を初めて開いた。現在は直売所内のキッチンで菓子を製造している。
店名の「8」は、27種類あると言われている感情の中の「喜び」「驚き」「感動」「安心」「満足」「くつろぎ」「誇り」「感謝」の8つの感情を表し、「memoire」はフランス語で「記憶」を意味する。人の感情・記憶に残る菓子を作りたいとの思いを表現したという。
おばたファームのブルーベリーを使った「ブルーベリーショートケーキ」(550円)、熊本県の甘夏を使った「甘夏ティラミス」(540円)など冷蔵商品のほか、パウンドケーキ(300円~350円)、ビスコッティ(270円)、サブレ(220円)、米粉クッキー(200円)など焼き菓子を展開。イートイン用としてかき氷(900~950円)、アフォガード(500円)なども用意する。
同店が菓子の製造に使う農産物は、船橋市のトマト、青森県・長野県のリンゴ、山口県・茨城県の栗、福岡県・静岡県の茶葉、石垣島のピーチパインなど、日本各地で生産されている。「農家や料理人のネットワークの中で紹介してもらった生産者を実際に訪れ、話を聞いてから仕入れている。将来的には海外の生産者ともつながりをつくれたら」と林さん。
「今後はパフェなどのイートインメニューを増やしたい。ネットショップで果物とそれを使った菓子をセットで販売したり、キッチンカーでドリンクと菓子を一緒に販売したりもしたい」と意気込む。
営業時間は9時~17時。月曜・火曜定休(8月末まで無休)。