「松戸宿坂川献灯まつり」が8月9日・10日、松戸市の坂川沿道で開かれる。
会場付近は江戸時代の宿場町で、松戸宿と呼ばれ、坂川沿いの松龍寺(しょうりゅうじ、松戸市松戸)の観世音菩薩(ぼさつ)の縁日「四万六千日」に、「とうもろこし市」と「盆踊り」などが行われてきた。郷土を水害から守るため坂川を開いた先人への感謝を伝えようと、2006(平成18)年から灯籠流しなどの行事を加えて現在の形になり、今回で16回目を迎える。
2020年・2021年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止、昨年は規模を縮小して行い、今年は4年ぶりの通常開催となる。
両日、観世音菩薩の縁日「四万六千日」に際して松龍寺観音堂に献灯する「四萬六千日献灯」を18時~20時30分に行い、境内一面に竹あんどんを設置する。参道には飲食屋台が並び、「とうもろこし市」は地元町会が手焼きした焼きとうもろこし(500円)を販売する(16時~20時30分)。
祈りや願いの言葉、絵などを書いた灯籠約1300灯を小山樋門手前の仮設桟橋から坂川に流す「灯籠流し」を18時~20時30分に行う。灯籠は会場周辺の販売店が1灯700円で扱う(8月8日まで)ほか、ウェブサイトでも1,000円(送料込み)で8月7日まで通信販売する。当日も会場内で販売する。
春雨橋親水広場では17時~21時、特設ステージで歌やダンス、よさこい踊り、和太鼓、吹奏楽、三味線などのパフォーマンスを行う。13時~18時には「おやこ縁日」と題して、LEDライトキャンドルペンダント、フォトフレーム、星形ライトなどを作るワークショップ、駄菓子の販売を行う。
実行委員会の中村正一会長は「仏教由来のとうもろこし市と、坂川を開いた人たちに感謝しようと始めた献灯が一緒になった『古くて新しい行事』。昔の人々が大きな苦労をしてでもここに川を開こうと思ったほど、この町は水害の常襲地帯だった。今この川べりで趣ある夕涼みができるのも昔の人々のおかげだと、思いをはせてもらえれば。近所に住んでいてもまだこの行事を知らない子どもたちにも見に来てほしい」と呼びかける。
開催時間は13時~21時。入場無料。小雨決行、荒天中止。