
松戸市立博物館(松戸市千駄堀)の渡辺尚志館長による講演会「江戸時代の俳諧文化と寺子屋教育~小林一茶を迎えた人々」が9月6日、松戸市民劇場(松戸市本町)のホールで開かれる。
昨年4月に行われた「江戸時代の松戸河岸と鮮魚輸送」を講演する渡辺尚志館長
渡辺さんは1957(昭和32)年、東京都出身。一橋大学名誉教授。2022年から松戸市立博物館の館長を務めている。専門は日本近世史・村落史。約30年前から松戸市に住み、松戸市域の近世についても研究を進めている。同館では館長の講演会を年に1、2回行っている。
小林一茶は江戸に住みつつ頻繁に房総半島を巡っており、現在の松戸市域では馬橋や小金に何度も訪れ、地元の俳諧愛好者たちと交流したという。今回の講演では、小林一茶と松戸との関係を中心に、江戸時代に花開いた俳諧文化の具体像と、庶民が俳諧などの文化活動を行う能力を育んだ寺子屋教育について話す。
渡辺さんは「小林一茶が当地に繰り返し足を運んだのは、俳諧愛好者が増加していたから。人々は寺子屋での学びを基礎に、俳諧を楽しむようになっていた。この講演では、江戸時代の人々が読み書きの能力を身に付け、主体的に文化活動を営んだ姿を話したい」と話す。
開催時間は13時~15時。入場無料。定員は300人。申し込みはウェブサイトのフォームと往復はがきで8月20日(必着)まで受け付ける。