
銭湯「松戸ヘルスランド」(松戸市松戸新田、TEL 047-366-2467)が8月3日、閉店する。
松戸市内に現存する4店の銭湯の一つ。同店は1965(昭和40)年に「源湯(みなもとゆ)」としてオープンした。店主の高橋由利子さんは「当時の店名は、創業した祖父の名前『源之助』から付けた」と話す。現在は高橋さんが親族などと共に経営する。
高橋さんは「平成の初めごろに、父が店のリフォームに伴い現在の店名に変更した。店の所在地『松戸』、入浴は健康に良いので『ヘルス』、ディズニーランドのように人がたくさん集まる店にしたいと『ランド』を店名に入れた。いかがわしい店のような名前なので当時は別の名前に変えてもらいたかったが、近年はお客さんがSNSで面白がって話題にしてくれるので、このままでもいいと思うようになった」と振り返る。
リフォームの際にサウナ、ジャグジーを新たに設置し、24時間営業、年中無休にするなど営業形態も変えた。いずれも松戸市内の銭湯では初の試みだったという。「リフォーム後から、近くにスーパー銭湯ができるまでの数年間がいちばん繁盛していた」と高橋さんは懐かしむ。
閉店については「今年の4月末に、設備の故障で浴槽にお湯がたまらなくなったことが直接のきっかけ」と高橋さん。現在は浴槽を使えているが、根本的な修理には億単位の費用がかかるため閉店を決めたという。「急なことだったので、閉店後についてはまだ何も決まっていない。建物を残すかどうかも含めて未定」と話す。
高橋さんは「何十年も毎日利用する常連さんから、市場関係・飲食関係の仕事の前や後に利用する人、サウナブームで店を知って遠くから訪れる人など、さまざまな人に利用してもらっている。閉店まで変わらず来てもらえたら」と呼びかける。
営業時間は、6時~9時、12時~23時(22時30分最終受け付け)。料金は、大人=500円、中学生=300円、小学生=170円、幼児=70円、追加サウナ(貸タオル付き)=650円。