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柏で高射砲連隊訓練棟の文化財登録記念行事 講演会・見学会など

高射砲連隊訓練棟の外観。2009(平成21)年まで柏市西部消防署根戸分署として使われていた痕跡が残る

高射砲連隊訓練棟の外観。2009(平成21)年まで柏市西部消防署根戸分署として使われていた痕跡が残る

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 「高射砲連隊訓練棟 文化財登録お祝い会」が2月25日、根戸近隣センター(柏市根戸)で開かれる。

高射砲連隊訓練棟の西側面

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 高射砲連隊訓練棟は、旧陸軍高射砲第二連隊の高射砲射撃演習用施設として1938(昭和13)年に建設された。同様の建物は全国で数棟しか建てられておらず、2棟のみ現存する。室内では天井などに航空機像を投影して照空灯(サーチライト)の操作を訓練し、屋上では西面の支柱に起重機を取り付けて測遠機(距離を測定する装置)を屋上に運び、遠方の航空機や高い構造物との距離を測定する防空訓練をしていた。戦後は柏市西部消防署根戸分署や町会・商店会の事務室として使われた。

 昨年11月に国の文化審議会から文部科学大臣に国登録有形文化財に登録するよう答申されたことを記念して今回、地元の高野台町会や市民団体「柏歴史クラブ」などがお祝い会を企画した。

 麗澤大学教授・柏歴史クラブ副代表の櫻井良樹さん、柏市文化財保護委員会委員の金出ミチルさんによる高射砲連隊訓練棟の歴史についての講演会と、地元住民による座談会を行う。

 事務局を務める柏市教育委員会生涯学習部文化課の田口大課長は「高野台町会や柏歴史クラブ、地域の皆さまの後押しで、国登録文化財に登録された。今後の建物の活用についても地域の皆さまと検討していきたい。お祝い会に参加して、建物と地域の歴史を知ってもらえれば」と話す。

 開催時間は13時30分~15時10分。参加無料。定員は100人。

 関連行事として、現地見学会とミニ展示を同日11時~16時に高射砲連隊訓練棟と同建物に隣接する高野台会館(柏市根戸)で行う。ミニ展示では訓練棟について解説するとともに、同建物を含む柏市内の戦争遺跡などを写真や資料を用いて紹介する。参加無料。会場で参加を受け付ける。

 「高射砲連隊訓練棟見学&松ケ崎城跡河津桜鑑賞ウオーキング」も同日9時30分~12時30分に行う。北柏駅から、同駅周辺の寺院や神社、市指定史跡の松ケ崎城跡、根戸周辺の戦争遺跡、高射砲連隊訓練棟まで約5.5キロを歩く。雨天中止。参加無料。定員は25人。歩きやすい服装、飲み物、雨具、昼食、健康保険証の持参が必要。

 「高射砲連隊訓練棟 文化財登録お祝い会」と「高射砲連隊訓練棟見学&松ケ崎城跡河津桜鑑賞ウォーキング」の参加申し込みは、ウェブサイトのフォームと柏市教育委員会生涯学習部文化課への電話(04-7191-7414)で先着順に受け付ける。

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