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松戸「Slow Coffee」が14周年―オーガニックとフェアトレードの先駆け

伊勢丹新宿店でのプロモーション販売の様子

伊勢丹新宿店でのプロモーション販売の様子

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 有機栽培とフェアトレードの焙煎(ばいせん)コーヒーブランド「Slow Coffee」が7月で14周年を迎える。同ブランドのコーヒーを焙煎するスロー(松戸市松戸新田)は卸売りと飲食店経営も手掛けて。

「並べた商品を見ても良さは分からないと思うので一度試飲してほしい」と話すスローの小澤陽祐社長

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 同社の小澤陽祐社長は、母校の明治大学の文化人類学者で環境運動家の辻信一さんとの出会いがビジネスのきっかけだったという。1999年に、辻さんが世話人をしている「スローライフ」の提案と実践を行う環境文化NGO「ナマケモノ倶楽部」の発足ミーティングに参加。その後、同団体共同代表に就任し、スロー・ビジネス第1号として2000年にスローを設立。代表取締役兼焙煎技師として現在に至る。

 「同団体で、スロー・ビジネス第1号で手を挙げたが、何をやるかアイデアを持っていたわけではなかった。世話人の中村隆市さんが無農薬栽培とフェアトレードのコーヒーを手掛けていたこともあり、コーヒービジネスについて師事した。スローを設立して、最初の3年間は売り上げがなく苦しかったが、オーガニックやフェアトレードへの周知とコーヒーのおいしさが認知されて卸先と顧客が増え事業は軌道に乗っている。まずは、コーヒーを飲んでもらって、その味を実感してもらいたいので試飲会を定期的に開いている」と小澤さん。

 同社の商品は、農林水産省の「有機JASマーク」やフェアトレード・ジャパンの「国際フェアトレード認証ラベル」などの認証は受けていない。「無印良品やイオンなどの大資本はそうした認証商品を販売しているが、中小規模の企業は認証コストが負担になる。当然、コストを販売価格に転嫁せざるを得ない。認証を受けない代わりに適正な価格で、確かな商品をより多くの人に提供することにより、草の根的なオーガニックとフェアトレードの周知活動をしているつもり」とアピールする。

 2009年、同社のコーヒーとオーガニック食材を使った料理を提供する直営店カフェ「SlowCoffee八柱店」を開業。現在新たな直営店を企画中だ。代々木公園(東京都渋谷区)で7月5日・6日に開催されるフェスティバル「アースガーデン夏」にも出展を予定する。

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