柏の葉運動公園総合競技場(千葉県柏市)で10月15日、ジャパンラグビートップリーグ第7節「NECグリーンロケッツVSサントリーサンゴリアス」が開催された。
千葉県に本拠地を置くNECグリーンロケッツの試合。千葉県ラグビーフットボール協会の主管で、試合「ラグビーだよ!柏の葉に全員集合!」と題し、柏市内外のファンに観戦を呼び掛ける形で開催された。
自由席には、NECキャプテン瀧澤直選手の髪型を模したカツラで応援する「タッキーアフロシート」を設置。アフロのカツラをかぶった観客一団が、瀧澤選手のプレーごとに「タッキー!」と叫ぶ一体感ある応援を行った。同シートでの応援には瀧澤選手の父、誠さんも参加。ファンとの交流を楽しみながら、NECの勇姿を見届けた。
試合は33ー14でNECが敗れたものの、誠さんは「試合には負けてしまったが、シートで全員が一体感を持って楽しく応援できてよかった。息子が注目してもらえることに喜びを感じる。欲を言えば、日本代表やサンウルブズに選ばれ、より注目されるようになって欲しい」と話した。
地域の団体や店舗も試合を盛り上げる。柏のチアダンスチーム「柏ゴールデンホークス」による試合前とハーフタイムのパフォーマンス、東京理科大学の和太鼓サークル「樹」による試合前とトライ後のパフォーマンスが競技場を沸かせた。
試合前には幼児向け、小学生向けのラグビー体験イベントが行われ、参加者の多くが試合終了まで観戦。柏市を中心とする飲食店15店舗も競技場に出店し、来場者に地元グルメを提供した。
試合は、前節まで6連勝中で無敗のサントリーサンゴリアスが前半に19点をリードする展開。対するNECグリーンロケッツは、後半に日本代表スタンドオフ田村優選手のトライなどで一時は26ー14までスコアを巻き返すなど、今季好調の相手に食らいつく。しかし、後半ロスタイムにもサントリーがトライを追加し、33ー14で勝利した。
千葉県ラグビーフットボール協会広報委員長の吉田意人さんは「芝生の上で自ら運動をした後に、トップレベルの試合を見ることで、一日中楽しめることを目指した。子連れでラグビー観戦ができるPRにもなったと思う」と話す。
「ラグビーが大事にしてきた、『選手をリスペクトし静かに観戦する』という文化を継承しつつも、これから興味を持ってくれる層には、楽しい雰囲気での観戦も提供できれば。12月17日にフクダ電子アリーナで開催される試合でも、同じコンセプトで観戦を呼び掛けたい」と吉田さん。