「本屋 BREAD & ROSES」(松戸市常盤平4)で現在、「2024年に亡くなった作家たちを偲(しの)ぶ」と題した展示が行われている。
同店は昨年10月にオープン。「生きづらさを感じたら本屋へ」をコンセプトに掲げ、暮らし・貧困、教育・子育て、労働、人権・ジェンダーなどの分野の本を中心に約2500冊を販売する。店主の鈴木祥司さんは「今の日本社会には生きづらさを感じている方があまりにも多いと思い、本屋としてそうした方々に寄り添い、少しでも役に立てることはないかと考えた。次の一歩を後押しできるような本屋を目指している」と話す。
店名の「BREAD(パン)」は生きる糧、「ROSES(バラ)」は豊かに生きるための誇りや尊厳を表し、「人が生きていく上で必要な本を扱う」という意味を込めて付けたという。
同展は、今年逝去した作家7人の紹介と、その著書の一部を店内に展示するもので、同店では初めて行う。紹介する作家は、中川李枝子さん、新川和江さん、佐々涼子さん、梁石日(ヤン・ソギル)さん、田中美津さん、ポール・オースターさん、アリス・マンローさん。谷川俊太郎さんについては、現代の日本を代表する作家であることと、同店でも多くの著書を扱っていることから、来年1月に単独で紹介する予定という。
鈴木さんは「一人の作家が亡くなることで一つの時代の終わりを感じることがある。今回取り上げた作家は、小説家、詩人、絵本作家、ノンフィクション作家、活動家など多岐にわたる。中には以前読んだことのある作家が含まれているかもしれない。のぞいてみてもらえたら」と呼びかける。
営業時間は12時~20時(日曜は18時まで)。月曜定休。12月29日まで。