企画展「タイムスリップ・トラベル -徳川昭武が旅した明治-」が9月19日、戸定歴史館(松戸市松戸)で始まる。
「舞子有栖川宮邸ヨリ遠望」の現況。明石海峡大橋を望む(2026年撮影、写真提供=松戸市戸定歴史館)
江戸幕府第15代将軍徳川慶喜の異母弟で、水戸藩最後の藩主だった徳川昭武。旅行を趣味の一つとしており、旅先で日記を書き、1903(明治36)年に写真撮影を本格的に始めてからはカメラを持参して各地を撮影した。同館ではこれまで「旅行」をテーマとした企画展を開催したことがなく、昭武の旅行関連の資料を十分に紹介できていなかったことから今回の展示を企画したという。
展示する115点のうち、97点が初公開。昭武の日記や写真を中心に、北海道、日光、四万、伊香保、富岡、広島、京都、大阪、兵庫、奈良、三重、沼津など各地への旅を紹介する。初公開の写真「保養館別荘庭園ヨリ鷲巣山ヲ見」など、昭武が3度訪れ、釣りや海水浴、登山、写真撮影を楽しんだ沼津・静浦への旅行は一つの章として紹介する。
昭武が撮影した古写真と同じ場所の現況写真も展示する。現況写真は、古写真と同じ画角になるよう担当者が現地を訪れて2026年に撮影した。現地調査によって撮影場所を特定できた写真もあり、新たに分かった内容を解説パネルに反映した。前期(11月15日まで)と後期で古写真を入れ替え、前期は三十三間堂や富士山7合目から撮影した日の出、後期は清水寺や八坂神社などの写真を展示する。
同館学芸員の大沼大晟さんは「明治時代にタイムスリップして徳川昭武と一緒に日本各地を旅行している気分になれる企画展。昭武撮影の貴重な古写真と、現況写真の比較も楽しんでもらいたい」と話す。
関連事業として、10月10日10時~11時30分、古写真を見ながら、昭武が隠居後に暮らした国指定重要文化財の戸定邸を案内する「戸定邸ツアー」を行う。対象は中学生以下と保護者。申し込みは松戸市オンライン申請システムで9月28日まで受け付ける。応募多数の場合は抽選。11月1日・29日の13時30分からは、学芸員が展示の見どころを解説するギャラリートークを行う。所要時間は約30分。申し込み不要
開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。入館料は一般=150円、高校・大学生=100円、中学生以下無料。2027年1月11日まで。